
飲食店の大容量製氷機が古くなり、製氷時間が極端に伸びてしまう――そんな状況でも、あきらめる前にご相談ください。今回は、ホシザキの「IM-60L」を所有されていたKさんから「氷ができるまで2時間かかり、1回でできる氷もわずか5個ほど」という深刻な不調でLINEからお問い合わせいただきました。
1995年製という古いモデルであり、修理費もかさむと想定されましたが、送料当社負担で5,000円という査定額を提示し、オーナー様の負担を最小限に抑えて買い取らせていただくことができました。経年劣化した製氷機でも、部品価値を見極めることで思わぬ高値がつく場合があります。以下で詳しくご紹介します。
1. LINEでのやり取り:製氷サイクルが2時間以上?
KさんからLINE公式アカウントのメッセージ経由でお問い合わせをいただきました。おおまかな内容は以下の通りです。
- 機種:ホシザキ IM-60L(銘板情報から1995年製)
- 症状:氷ができるまで約2時間かかるうえ、1回の排出量も5個程度
- ファンは回っているし、「入り口・出口両方から風が出ている」→凝縮器詰まりは少なそう
- 「千葉県船橋市」からの発送(集荷)を希望
- 最低いくらぐらいなら買い取ってもらえるか?
この時点で、当店は年式がかなり古い(約30年前)こと、および氷が非常に少ない=冷却不足かセンサー異常と推測しました。一般的にこの年代の製氷機はR22冷媒を使っており、修理となるとガス漏えいやコンプレッサー故障で4~8万円かかる可能性が高いため、オーナー様に「5,000円での下取り」を提案する流れになりました。

2. 査定額5,000円の根拠:送料込みでも赤字にならないワケ
なぜ古いIM-60Lを5,000円で買い取れるのか?
- 部品取りの価値
- 圧縮機(コンプレッサー)が完全にロックしていなければ、中古部品として再利用可能
- 制御基板が生きていれば転売向き(R22機だがまだ需要あり)
- ポンプやファン、ステンレス外装なども部品価値あり
- 大容量クラスの需要
- 60kg/日クラスは飲食店に一定の需要が残っており、修理再生できれば中古流通も見込める
- 送料当社負担でも採算が合う
- 千葉県船橋市から神戸までの運送費はラージサイズで3,500〜4,000円前後
- それでも5,000円の買取額を提示しても、当店側で部品再販し利益が出る見込みがある
修理不能に思われた製氷機でも、部品のリユースやスクラップ資源としての価値があるため、処分費用がかかるどころかお客様に現金が戻る仕組みを実現しています。
3. IM-60Lの基本スペック:90年代後半の大容量モデル
この製氷機は、ホシザキの「Lシリーズ」に属するモデルで、定格で1日76〜98kgの氷を作れる大容量が特長です。銘板情報によると以下のスペックが確認できます。
項目 | 値 | 備考 |
---|---|---|
製氷方式 | セル方式キューブアイス(28×28×32mm) | オーソドックスな角氷 |
1日製氷能力 | 76kg/98kg(20℃/15℃ 50/60Hz) | 年式や使用環境により変動 |
貯氷量 | 約24kg(自然落下)/最大30kg | 来店ピーク時にも対応可能 |
外形寸法 | W630×D470×H880(mm) | 厨房内に収まりやすい |
重量 | 64kg | 運搬時は2人or台車が必要 |
消費電力 | 100V・400W | 電源回路 15A推奨 |
冷媒 | R22(280g) | 現在は規制対象 |
年式の目安 | 1993~1999年ごろ | 現行モデルはR404AやR600aが主流 |
古いとはいえ、45〜80席ほどの飲食店で使いやすい容量なので、一度修理再生できれば中古需要が期待できるモデルです。
4. 故障原因の可能性:R22漏えいorセンサー劣化か?
Kさんの製氷機は「2時間で氷5個」という深刻な性能低下が起きていました。想定される主な原因は以下の通りです。
- 低圧側冷媒の漏えい
- R22冷媒が減ってしまい、十分な冷却が行われず氷が作れない
- 製氷中の低圧が2barを下回るとほぼ漏えい確定
- ETセンサー(蒸発器温度センサー)の劣化
- 氷が規定厚みに達していないのに離氷サイクルに入ってしまう
- 製氷時間が極端に長くなるor途中で勝手に収穫動作に切り替わる
- 循環ポンプ流量不足
- 水が十分に蒸発器にかからないため氷の生成が遅れる
- ただしファン風量はOKなので、凝縮器詰まりの影響は少なそう
もし修理をするなら、ガス漏えいであれば4~6万円程度の費用がかかり、コンプレッサー自体が故障していれば8万円以上に及ぶことも。1990年代のR22機は部品の入手性も年々悪くなっているため、修理より買取→買い替えを選ぶ方が長い目で見てお得になるケースが多いです。
5. 修理か買取か?費用シミュレーション比較
たとえば、以下のように故障内容別の費用目安を挙げられます。
故障パターン | 修理費用 | 本体残価 | 推奨 |
---|---|---|---|
ETセンサーのみ | 2.5~3万円程度 | 5,000~7,000円 | センサー交換なら修理OK |
R22漏えい + 充填 | 4.5~6万円 | 5,000~7,000円 | R22は規制対象→買替推奨 |
コンプレッサーロック | 8~10万円 | 7,000~9,000円 | 修理リスク高→売却 |
R22冷媒は国内外で生産規制が進んでおり、今後価格がさらに上昇する可能性があります。修理を重ねても長く使えないかもしれないため、下取り5,000円で売却し、新たにR404AやR600a冷媒を使った省エネ製氷機に買い替えるほうが結果的に電気代まで含めるとお得になるでしょう。
6. 集荷の条件と注意点:給水排水の取り外しと残水抜き
当店が宅配業者を手配する際、以下のようなことをお願いしています。
- 給水&排水ホースの取り外し
- 水を抜いておかないと輸送中に水漏れし、他の荷物を濡らすリスクがある
- 本体内部の残水除去
- 製氷機内部には意外と水が残りやすいので、タオルなどを使って拭き取るか、数時間自然排水すると安心
- 梱包は不要
- 運送会社のドライバーが慎重に扱うため、外装箱などは準備しなくてもOK
- 配送トラックの運転手から出発前の電話連絡があるので、そのタイミングで対応
今回のKさんのケースでも、送料はこちらが負担のため、お客様に追加費用はありません。排水ホースを外して残水を抜き、あとは集荷日にドライバーへ引き渡すだけで手続き完了となります。
7. まとめ:古い製氷機でも高価買取のチャンスあり
- ホシザキIM-60Lは90年代後半の「Lシリーズ」大容量モデルで、現在ではR22冷媒の修理コストが高騰している
- 製氷サイクルが2時間かかる、氷が数個しか作れないなど深刻な不調でも、部品価値を見込んで5,000円で買取可能
- 宅配業者の集荷手配や送料は当店が負担するため、お客様は給排水を外して残水を抜くだけ
- 修理費用が4~8万円かかるなら、思い切って下取りして買い替えを検討するほうが省エネで経済的
「もう時代遅れのR22機だし、修理費がかかりすぎる…」と悩んでいる方は、ぜひ一度写真や症状をLINEで送ってみてください。意外な高値がつくケースもあり、廃棄するよりお得に資金を回収できるかもしれません。
▼ 今すぐ無料査定を依頼
いらなくなった製氷機でも、状態を正直に伝えていただければ適正価格で買い取りが可能です。送料や運搬の手間も当店に任せられるので、処分に困っている方もお気軽にご相談ください。古い機種ほどリユース価値が隠れていることが多々あります。まずはお気軽にお問い合わせいただき、壊れたままの製氷機を賢く現金化しましょう!