ホシザキ、サンヨー、ダイワ、フクシマなどの業務用製氷機の故障診断に役立つ情報を提供します。基本的に、どのメーカーの旧型、新型問わず氷の作り方は同じです。製氷工程に沿って、よくある故障箇所を説明しますので、全く見当がつかない方は上から順番に確認していってください。
ブレーカーとコンセントの確認
電源のリセット
まず最初に、製氷機のブレーカーとコンセントを確認し、必要に応じて入れ直してください。電源をリセットすることでアクチュエーターモーターが動作し、水皿が下降して除氷工程がスタートします。
アクチュエーターモーターが動かない場合: アクチュエーターモーター自体が動かない場合や基盤の故障により、除氷工程が正常に終了しないことがあります。この場合、製氷機の取扱説明書に従ってモーターの状態を確認し、必要であれば当社または専門の業者にご相談ください。
給水工程の確認
ウォーターバルブと散水パイプのチェック
アクチュエーターモーターが動作すると水皿が上昇し、ウォーターバルブが開いて散水パイプから給水が始まります。この時点で水が出てこない場合は、ウォーターバルブや基盤の故障が疑われます。
確認方法
- ウォーターバルブが開いているか確認します。
- 散水パイプに水が通っているかを目視で確認します。
- 水が出てこない場合、ウォーターバルブの詰まりや基盤の不良が原因と考えられます。当社または専門の業者にご相談ください。
製氷工程の確認
製氷の開始
水皿が最上部に達すると、アクチュエーターモーターが切り替えスイッチを作動させ、水を循環させるポンプモーター、コンプレッサー、凝縮ファンモーターが動き出します。実際に氷が作られる工程は20-30分ほどかかります。
水皿を無理やり下に引っ張ってポンプモーターが動いているか確認してください。動いていない場合は、ポンプモーターの交換が必要です。
ファンモーターの確認: 凝縮器の後ろにあるため目視で確認できませんが、手を当てて風が吹いているか確かめてください。風が感じられない場合は、ファンモーターの故障が考えられます。
コンプレッサーの故障: 冷却が行われていない場合、銅のパイプに霜がついていないことがあります。この場合、コンプレッサーの故障やガス漏れが原因です。修理よりも買い替えをおすすめします。当社または専門の業者にご相談ください。
製氷完了の確認
氷の完成
製氷機が設定された温度に到達すると、四角い氷が出来上がり、基盤が製氷の完了を判断します。
基盤の故障: 通常は20-30分で製氷が終了しますが、1時間以上経過しても氷ができない場合、基盤の故障が疑われます。この場合は基盤の交換が必要です。当社または専門の業者にご相談ください。
除氷工程の確認
アクチュエーターモーターとホットガス
設定温度に達すると、アクチュエーターモーターが動作し水皿が下降します。HV弁が開いてホットガスが流れ込み、氷が剥がれて落ちてきます。氷が落ちきると再び給水工程に戻ります。
HV弁の故障: 氷が落ちてこない場合、HV弁の故障が考えられますが、これは稀なケースです。HV弁の確認と修理には専門知識が必要なため、当社または専門の業者にご相談ください。
その他の注意点
貯氷スイッチの誤作動
電源を入れて1分ほどで製氷機が停止する場合、貯氷スイッチの誤作動が考えられます。このスイッチは、氷が満タンになったと誤検知することがあります。
穴の大きな氷の原因
- 給水不足: 給水される水の量が少ない場合、給水バルブやフィルターの詰まりを確認してください。
- 水漏れ: 水を循環させている段階での水漏れが原因であれば、ホースや接続部を確認し、必要に応じて交換してください。
- ガス漏れ: ガス漏れの初期から中期の段階では、冷却性能が低下します。ガス漏れの確認と修理には専門知識が必要なため、当社または専門の業者にご相談ください。
最後に
業務用製氷機は定期的なメンテナンスと点検を行うことで寿命を延ばし、効率的に運用することができます。しかし、今回の内容を読んでも状況が解決しない方や、故障しているのはわかったけれど買い取ってほしい方は、ぜひ当社にお気軽にご相談ください。詳しい情報や査定の依頼は、こちらの買取ページをご覧ください。
読者の皆様からの質問やコメントもお待ちしておりますので、お気軽にお問い合わせください。